ども,(た)です.ちと調子が落ちてますが,週末の好天で好転!?
さて,今週は奄美諸島の呼称が変わるし,平年値が新しくなるし,天気はいいし,いい一週間かも!?
詳しくは(ま)のメルマガで.
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お天気Magazine九州 2011.5.12号
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◆5月としては記録的な大雨
今週9日(月)から12日(木)にかけて、前線が朝鮮半島付近から九州をゆっ
くりと南下。これに向かって南から梅雨最盛期並みの非常に湿った空気が流
れ込んだ影響で、山口県や九州北部を中心に大雨が降り、5月としては記録
的な雨量となったところがありました。
9日(月)から12日(木)午後5時までの雨量は山口県の周南市鹿野で340.0
ミリ、周南市和田で317.0ミリ、岩国市広瀬で306.5ミリ、山口市で303.0ミ
リ、福岡県の北九州市小倉南区頂吉でも321.5ミリの雨が降ったほか、九州
北部の広い範囲で100ミリから200ミリ前後の雨が降りました。
山口県を中心に1時間雨量や24時間雨量などで5月の観測史上最高となる
ところも相次ぎ、5月としては記録的な大雨となりました。
九州は少雨傾向が続いていましたので、今回の雨で一息ついたところもあ
りました。
西日本新聞「筑後川 ダム貯水量回復 満水見込めず「梅雨頼み」」
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/241566
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◆平年値が変わります
来週18日(水)から平年値が変わります。
平年値は30年間の平均の値で、これまでは1971~2000年の30年間の平均を
平年値として用いてきました。しかし、平年値は10年に1度、更新すること
になっており、来週18日(水)からは1981~2010年の30年間の平均を新しい平
年値として用いるようになります。
温暖化の傾向を反映して、平年の年平均気温はこれまでのものに比べ、九
州・山口の各地で0.4度程度上昇します。
生物季節観測の平年値も変わり、ソメイヨシノの開花平年日は、鹿児島市
で変わらないほかは、九州・山口の各地で1~3日早くなります。
梅雨入りの平年日は、九州北部はこれまでと変わらず6月5日、九州南部
はこれまでより2日遅く5月31日。梅雨明けの平年日は、九州北部はこれま
でより1日遅く7月19日、九州南部もこれまでより1日遅く7月14日となり
ます。
気温の平年値が上昇することによって、これまでの平年値との比較であれ
ば「暖冬」であったはずの冬が、新しい平年値と比較すると「平年並みの寒
さの冬」になるといったことも起こってきますので、気をつける必要があり
ます。
気象庁「平年値の更新について」
http://www.jma.go.jp/jma/press/1103/30a/110330_heinenchi.html
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◆ラニーニャ現象終息
今週11日(水)に気象庁から「エルニーニョ監視速報」が発表されました。
それによると、4月の赤道太平洋東部の海面水温は基準値-0.3度と、基準
値に近い値に戻り、昨年夏から続いていたラニーニャ現象は終息したものと
見られます。
ラニーニャ現象は、赤道太平洋東部の海面水温が低くなる現象で、昨年夏
から海面水温の低い状態が続き、昨年の秋には基準値より 1.6度低い時期があり
ました。
ラニーニャ現象発生時には、西日本では、夏は暑さが厳しく、逆に冬は寒
さが厳しくなる傾向があります。実際に、昨年の夏は猛暑に、そしてことし
1月ごろはたいへん厳しい寒さとなりましたが、これはこのラニーニャ現象
の影響があったものと見られています。
今後の海面水温の予測について気象庁は、「夏は平常の状態が続く可能性
が高いが、不確実性が大きく、エルニーニョ現象が発生する可能性もある」
としています。
気象庁「エルニーニョ監視速報」
http://www.jma.go.jp/jma/press/1105/11a/c_kanshi_joho.pdf
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◆地震情報における山口県の地域区分の変更について
地震情報の中で、地域震度を表す際に用いられる山口県の地域区分が、今
週12日(木)の午後1時から変わりました。
地域震度は、最大震度3以上の地震が発生した時、地震発生から90秒程度
で発表される「震度速報」の中で用いられるもので、いくつかの市町村をま
とめた地域ごとに震度が発表されます。
山口県の地域震度は、これまで「山口県西部」、「山口県北部」、「山口
県東部」の3地域に区分して発表されてきましたが、今回、「山口県東部」
が、「山口県東部」と「山口県中部」の2つに分割され、計4地域で発表さ
れるようになりました。
気象庁「緊急地震速報や震度速報で用いる区域等の名称」
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/shindo_name.html
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◆「奄美諸島」から「奄美群島」への変更について
これまで気象情報や津波情報の中で、鹿児島県の「奄美諸島」という地名
が用いられてきましたが、今週12日(木)の午後1時から「奄美群島」に変更
になりました。
これは、昨年、国土地理院が「奄美群島」という地名で統一することを決
定したことを受けたものです。
これに伴い、津波に関する警報・注意報を発表する際の予報区の名称が、
「奄美諸島・トカラ列島」から「奄美群島・トカラ列島」に変わりました。
また、台風がある地域を表す名称としてこれまで用いられてきた「奄美諸島
近海」が「奄美群島近海」に変わりました。
気象庁「津波予報区について」
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/index_t-yohokuinfo.html
国土地理院「『奄美群島』を決定地名に採用」
http://www.gsi.go.jp/kihonjohochousa/kihonjohochousa60003.html
--------------------------[これからの天気]--------------------------
今週の「梅雨のはしり」は一段落。13日(金)以降、九州はしばらく晴れる
日が多くなりそうです。また、蒸し暑さもすっかり解消し、5月らしいすが
すがしい陽気の日が多くなります。
なお、13日(金)は一時的に黄砂が飛来することが予想されますので、お気
をつけ下さい。
※今週は「お天気屋のつぶやき」「お天気の豆知識」はお休みしました。
(ま)
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日本気象協会九州支社 http://www.jwaq.gr.jp/
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